心電図

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1.検査の概要

・心電図検査とは

心電図検査は、心臓の電気的な活動を記録するもので、心疾患の診断に役立ちます。東京大学では、職員定期健康診断では35歳時および40歳以上、雇入時健診では全員に心電図検査を実施しています。

・心電図検査の意味

心電図検査は、不整脈や虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)の診断には不可欠です。また、肥大や拡張など心筋負荷の状況も反映されるため、心筋疾患、心膜疾患、弁膜症、先天性心疾患などの診断にも参考になります。なお、心臓の電気的な活動を、肋骨や肋間筋などで構成される胸壁の外側から記録するものであるため、胸壁の厚さや電極と心臓の位置関係の違いにより、個人差を認めます。そのため、軽度異常所見を認めても詳しい検査や治療が必要ではないと思われることも多くあります。

2.健診における心電図検査の結果と対応について

・正常範囲内

心電図上は異常所見を認めません。ただし、心電図を記録している間のことしか反映していませんので、胸痛や動悸など気になる症状がある場合は医療機関を受診してください。

・軽微所見

心電図上は軽度の異常所見を認めますが、詳しい検査や治療の必要はないものと思われます。ただし、胸痛や動悸など気になる症状がある場合は医療機関を受診してください。(従来「異常所見あるも心配なし」と表記されていましたが、心配なしという表現が有症状時の受診を抑制しないように表記を改めました。システム対応完了までの間一部「心配なし」の表記のままとなっているものがあります。)

・要1年後心電図再検

心電図上軽度の異常所見を認めますが、経過観察でよいと思われます。次回の健康診断の心電図検査も必ず受けてください。ただし、胸痛や動悸など気になる症状がある場合は医療機関を受診してください。

・要心エコー検査等の精査

心電図上異常所見を認めますので、今まで詳しい検査を受けたことがない場合は、医療機関(循環器内科)を受診してください。外部医療機関への紹介状(有料300円)をお渡ししますので、保健センターにお越しください。すでに医療機関を受診済みの場合は、主治医の先生の指示に従ってください。

・いずれの所見でも、過去に心疾患と診断されて主治医がいる場合は、その先生の指示に従ってください。主治医の先生に見せるために、心電図のコピーをお渡しすることも可能です。