健康診断時における呼吸音聴取の現状と課題

呼吸音の聴診は、さまざまな呼吸器疾患の診断や経過の把握に非常に有用です。しかしながら、健康診断時の診察時に聴診を行う際には、通常の診療時と比べて、時間的および空間的な制限があることがあります。そのため、健康診断での呼吸音の聴診は、不十分となっている可能性が考えられます。本研究では、健康診断時に指摘された呼吸音異常について解析し、その問題点を明らかにすることを目的としています。
この度、2013年4月1日から2017年3月31日までに、学生健診および職員健診にて医師診察を受けた方を対象として、聴診所見とその他の健診データ(身長や体重、胸部レントゲン写真など)のまとめを行います。どういった呼吸器疾患が、見つけやすいか見落とされやすいか、といった点を解析し、よりよい健診を行うための方法を模索します。

データの集計や解析は匿名化を行いますので、名前など個人を特定できるような情報は含みません。集計データから得られた結果は、全国大学保健管理研究集会などで発表させていただく予定です。この研究により、直接的・間接的に、学生の皆様の健康増進にもつながると考えており、学生やご家族の皆様のご理解とご協力をいただけますよう、お願い申し上げます。
この研究に関しまして、質問がある場合、同意しがたい事項がある場合などは、その旨を保健・健康推進本部内科までお申し出ください。お申し出のない場合は、同意していただいたものとして取り扱わせていただきます。 以上、ご理解・ご協力いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

保健・健康推進本部内科 助教 三谷明久