アレルギー性疾患に関する調査「大学生を対象としたアレルギー疾患の疫学調査及び再発・発症因子の前向き研究」 への協力のお願い

〔本研究は平成31年度で終了しました。ご協力ありがとうございました。〕

平成28年5月25日

アレルギー性疾患の調査(研究)へのご協力をお願い致します。

1.はじめに

 近年、アレルギー性疾患の気管支喘息・花粉症/鼻アレルギー・アトピー性皮膚炎・食物アレルギーなどが急増し、実に国民の3人に1人がアレルギーに罹っており、アレルギーは今や国民病とまで言われています。大学生の年代の最も多い病気もアレルギー性疾患です。
小児期に多い喘息・アトピー性皮膚炎・食物アレルギーは、中学生、高校生になるにつれ軽くなり減少しますが、大学生になって再発するか新しく発病することもまれではありません。喘息に関しては小児期には男子が多いですが、大学生以降は女子の発病が多くなり、30代から男女とも罹患者が増えてきます。小児期のアトピー性皮膚炎が大学生まで持ち越すと、治りにくく慢性化します。大学生の食物アレルギーの原因食物は魚介類、小麦、果物が多く、じんましんが出たり、スポーツしたときにアナフィラキシーを起こしたりすることもあります。鼻アレルギーは、10代から増え始め大学生の30%がスギ花粉症を持っています。
大学生のアレルギーが増える原因として、受験ストレス、入学後の生活環境の変化(転居、1人暮らし、大気汚染など)、生活習慣の変化(飲酒、喫煙)、食生活の変化(肥満)などが関係していると考えられます。

2.研究の目的

 アレルギーの喘息、花粉症、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーの症状があると勉学、友人との交流、スポーツ、旅行などの活動に支障し、楽しいはずの大学生活の質(QOL:quality of life)が損なわれます。アレルギーの病気を持っていても、早期にアレルギーの予防・治療を始めれば症状が抑えられ、健康な学生と変わらない生活を送ることができます。
アレルギーの調査は、アレルギーの早期発見、早期治療を可能にし、自分のアレルギー発症因子、増悪因子を見出す機会ともなります。自分にアレルギー体質があるかどうか確認することは予防の心構えが変わり、大学生活および卒業後の社会生活においても病気の自己管理に役立つでしょう。また、大学にとってもアレルギーの実態調査は環境整備(原因の除去、生活指導)の対策上重要です。

3.研究の方法

本研究は各学年で年に1回、健康診断のタイミングで行われます。比較のためにそれぞれの学年の方に同じアンケートを実施します。

(1) アレルギーアンケート(全学年):こちらのURLにアクセスして下さい。回答にあたっては各自の手許にある回答者番号票の中の「回答者番号」を入力して下さい。集計などの解析を行うにあたっては、回答者の特定が出来ないように匿名化という処理をします。

(2) 血液検査(健康診断で血液検査のある学年のみ。追加で採血を行うものではありません。):学部、大学院の第1学年(新入生健診、学生健診I)ではアンケート結果に基づいて、一部の被験者について健診で実施した血液検査の残りの検体を使い、アレルギーや自己免疫の異常に関係する項目を測定させていただきます。全員検査を行うわけではなくアンケートの回答内容に基づいて設定した基準に該当する方について測定します。測定した方には結果をお知らせします。 健康診断で血液検査が実施されない学年は本研究の血液検査の対象になりません。

(3) 健康診断の結果(問診、年齢、性別、身長、体重、血液検査が実施されている場合にはAST、ALT、コレステロール値)も上記①②と合わせて、個人が特定出来ない形で利用します。

※平成28年度以降も調査は継続する予定で健康診断のタイミングに合わせてお知らせします。今回ご協力いただいても平成28年度以降の協力に関して何らの義務も生じません。改めて同意していただけた方が対象になります。

4.研究に参加しなくても不利益は受けません。

 この研究に協力するか、しないかはあなたの自由です。たとえこの研究への参加を辞退された場合でも、あなたが大学生活や保健センターの利用などにおいて不利益を受けることは一切ありません。また、この研究に参加することに同意された後、止めることは自由です。いつでも遠慮なく申し出てください。なお、研究への参加の可否にかかわらず大学が実施する健康診断は受診しなくてはなりません。
Web上のアンケートに回答していただくことで研究への参加に同意していただいたものとさせていただきます。アンケートを提出して研究への参加を同意したあとでも、下記連絡先にご連絡いただければいつでも同意の撤回ができます。特に未成年の方は研究への参加については保護者の方ともご相談ください。

5.健康被害について

この研究に参加したことが理由で、健康被害が生じる心配はありません。

6.プライバシーは保護されます。

調査してまとめた結果を学会や論文にまとめて発表するなどの形で公開する場合があります。これらの場合でも、あなたの名前や個人を特定する他の情報は一切公表されません。本調査は厚生労働省の臨床研究、疫学研究指針に則り、大学の倫理委員会の承認を得て実施し、個人情報の保護を遵守します。

7.研究に関する費用の負担・謝礼などについて

この研究で、通常の新入生健診の範囲外で必要となる検査は、全て研究費で行われます。費用に関する負担は一切ありません。なお、謝金の支払いはありません。

8.研究に関する担当者は下記の通りです

研究に関する説明の中で、わからない言葉や疑問、質問などがございましたら、遠慮せずにご連絡ください。

問合せ等連絡先:
東京大学保健・健康推進本部(電話 03-5841-2580)健康管理室 柳元 伸太郎