「大学生における採血時の血管迷走神経性失神のリスク因子解明と予防法の探索」研究への協力のお願い

【本研究は予定の研究期間を終了しました。ご協力ありがとうございました。】

学生の皆様へ

 

「大学生における採血時の血管迷走神経性失神のリスク因子解明と予防法の探索」研究への協力のお願い

 

血管迷走神経性失神は失神発作の多くを占めます。この発作はストレス、空腹時、採血直後に起きやすく、全身脱力感、悪心、腹部不快感、冷汗、蒼白、眼前暗黒感、めまい感を伴います。この失神自体は予後良好ですが、失神した際に転倒し、骨折や頭部外傷の原因となることが知られています。しかし発生頻度や、リスク因子、有効な予防法については未だよくわかっていません。

この問題を解決するには、前向き研究(研究目的を決定した後、患者さんをいくつかの群に振り分けさせていただき、その経過を追わせていただく研究)が重要ですが、その基盤として後ろ向き研究(今までの臨床データを解析して、治療成績や患者さんの自然経過を見させていただく研究)が非常に重要です。

そのため、この研究では、東京大学保健センターで新入生健康診断を受診された学生の皆様の以前のデータを解析いたします。対象となるデータは、診療録(問診や診察所見など)、投薬内容、疾患名、検査結果(血液検査、尿検査、便検査など)、生理検査(心電図など)、放射線検査(一般 X 線検査など)など、日常の保健センターの業務内において得られるデータです。

この研究は過去の診療記録を用いて行われますので、該当する方の現在・未来の診療内容には全く影響を与えませんし、不利益を受けることもありません。解析にあたっては、個人情報は匿名化させていただき、その保護には十分配慮いたします。

当然ながら、学会や論文などによる結果発表に際しては、個人の特定が可能な情報はすべて削減されます。

この研究に関して不明な点がある場合、あるいはデータの使用に同意されない場合には、以下にご連絡頂きたいと思います。なお、本研究は、大学の倫理委員会の承認を得ております。また、この研究への参加をお断りになった場合にも、将来的に保健センター、大学病院おける診療・治療の面で不利益をこうむることはありませんので、ご安心ください。

学生・教職員の皆様のご理解とご協力をいただけますよう、お願い申し上げます。

 

2016 年 9 月20 日

保健・健康推進本部 本件担当者:保健・健康推進本部 山田朋英 電話:03-5841-2575