各国の比較

I-3) 各国の比較

 新型コロナウイルスは世界215の国、地域に広がりました。世界の感染者数は3,925,815人となり新型コロナ感染症による死亡者は274,488人となっています。日本は感染者数1,5747人であり、死亡者数613人となっています。(2020510)

 2020年510日までに日本では214,256人に対してPCR検査が行われました。1名に対し複数回PCR検査が施行される場合があります。厚生労働省の報告では218日~58日までの国内(国立感染症研究所、検疫所、地方衛生研究所・保健所等)におけるPCR検査の実施件数は、316,150件です。(暫定数)各国が報告している検査数は検査をされた人の数を報告する国もあれば、実施件数を報告しているところもあります。よって、検査数と検査数に対する感染者数の割合を正確に比較することはできませんが、日本はPCR実施人数が大変少ないことが分かります。(表1)

 日本では渡航歴や患者との接触歴などから、都道府県が必要と判断した場合に検査が実施されています。韓国は早期から広い範囲でPCR検査を施行しました。日本では新型コロナ感染が強く疑われる患者に対し検査を実施しているため、陽性の割合が高くなることが予想されますが、多数の検査を施行している欧米でも高くなっています。(2)

 現時点では日本は感染者数に対する死亡者数の割合を抑えられていることがわかります。(3) しかしながら、検査を絞っている日本では無症状の感染者の数は正確に把握できません。日本は高齢者の割合が高いため、今後、新型コロナウイルスの感染が蔓延すると重篤化する人の割合や死に至る割合が高くなることが考えられます。他国では若者の死亡報告もあります。自己の感染予防と他者への感染を防ぐ行動を継続することが必要です。

参考)

  WHO https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019

  厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10867.html

  worldometer https://www.worldometers.info/coronavirus/

  Our World in Data  https://ourworldindata.org/coronavirus-testing